無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「ご、ごめんね……!
聞き流してた、かも……」


「……本当?
俺といるのが嫌だったんじゃないの?」


「そんな……!
一樹くんといるのが嫌だなんて、思ったことないよ!」



一樹くんといると、楽しいもん……っ。


恥ずかしいから、今は口にできないけど……。



「……あー、本当、可愛すぎ……」

「……えっ?」



ドアからベッドまではそれなりに距離があるから、一樹くんのつぶやいた言葉はよく聞こえなかった。


こてんと首を傾げてベッドに座っている私のもとに、一樹くんは一歩二歩と近づいてくる。


その瞳は、どことなく熱を持っているような……。


そして、一樹くんは私の座っているベッドに、隣り合うように座った。



「一樹、くん……っ?」

「……遅いよ、玲奈」

「本当、ごめんね……!
すっかり忘れてて……!」



申し訳ない……っ。