無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「だから、教えて?」


「うぅ……」




一樹くんがボソッとつぶやいた言葉は、確実に私の耳に入ってきてしまって。



その言葉に、顔がぽっと熱くなった。



私が、ほかの人のものになるのが嫌って、どういうこと……っ?



それってなんか、特別な意味に聞こえてくる……っ。



もちろん、自惚れだって分かってるけど……‼




「……こ、琥珀くんに……」




本当ごめんね、琥珀くん……。



これは、言わざるを得ないみたい……っ。



どぎまぎしながら、琥珀くんの名前を口にする。




「……は? 佐藤?」


「えっ、うん、そうだよ……?」




ソファに座りながら、私を上目遣いで見ている一樹くんは、少しだけ不安そうな顔をした。




「……OKしたの?」


「ううん。断った……」


「……よかった」




よかったって、なにが……?



私が、琥珀くんの告白を断ったことが……?