琴葉ちゃんは、相変わらず彼女たちをにらみつけたままだ。



「何が事実よ。

玲奈が男垂らしてるとか、ただのあんたたちの憶測でしょ。
実際玲奈がそんなことするわけないじゃない」

「そんなの誰にも分からないよー?」

「分かるわよ。私は玲奈の親友よ」



琴葉ちゃん……。


琴葉ちゃんも、私のことをそんなふうに思ってくれていたんだね。


もうそれだけで十分だよ……。


ちなみにクラスのみんなはというと。


もちろん、琴葉ちゃんと水野さんたちの言い合いを静観している。



「いやいや、だってあの外見だよ?
存在してるだけで周りの目をひくでしょ」



……外見。