無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



それから、大きく息をする。



大丈夫、ちゃんと伝えられるはず。




「だから……。

私、琥珀くんとは、付き合えない」




琥珀くんと、しっかりと目を合わせる。



ちゃんと言いたいことは言えたから、琥珀くんの表情をしっかりと見ることができる。



私の言葉に、琥珀くんの表情がグシャリと歪んだ。




「……っ」




私のせいだって、分かってる。



私のせいでこんな表情をさせていることに、胸がぎゅっと苦しくなった。



でも、ごめんね。



私、この選択に後悔はしていないんだ。




「玲奈さんの好きな人って」




琥珀くんが、静かにそう切り出す。




「……染野先輩、ですよね?」


「へ……っ⁉」




琥珀くんが切なそうな瞳で私を見ている。



それにも関わらず、私の顔はかああっと熱くなってしまった。




「な、なんで……っ⁉」