無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「離したくない……。

ずっと、こうしてたい」


「……っ。

なんか、前より甘いよ、一樹くん……っ」




その甘さに、すでに顔は真っ赤になっていることだろう。



少しだけ、頭がぼうっとしている。



私の言葉に、一樹くんはより一層私のことを強く抱きしめた。




「玲奈だけには、甘くなるんだよ。

……メチャクチャに、したくなる」


「……へっ」




ドキドキと心臓の音が速い。



私と一樹くんの心音が重なって、どちらのものか分からなかった。



……やっぱり甘すぎる……っ。



私はゆっくりと一樹くんの背中に腕を回した。




「……っ」


「一樹くんなら、メチャクチャにされてもいいから、だからっ」


「本当……、反則だよ、玲奈。

可愛くてたまんない……」




一樹くんがその腕を離してくれるまで、私たちはしばらく抱き合っていた。



でも、離してほしくないとも思っている、欲張りな自分もいて。



だけど、ただ単純に幸せだと思っていることに、変わりはなかった。