無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



いつも帰ってくる時間より、ずいぶんと早い。



ぽかんとしている私を見て、一樹くんはクシャっと笑った。




「今日、部活が早く終わったんだよ」


「えっ、それにしてもじゃない……?」


「うん、玲奈に会いたくて走って帰ってきた」


「……っ!」




ぶわぁっと一気に体温があがる。



わ、私に会いたくて……っ?



なにそれ……っ。



ドキドキ、と心臓が速いスピードで打っている。




「わ、私も……っ」


「……え」




たまには言いたいことを口にするのもいいと思って、私は握りしめた両手を胸の前に持ってきて、大きく息を吸う。



……ちょっとだけ、いやだいぶ恥ずかしいけど……っ。




「あ、会いたかったよ……?

一樹くんに……っ」


「……っ」




うぅっ、やっぱり、恥ずかしい……。



言うの、やめておいた方がよかったかな……。