それから数日がたった夕方。



学校から帰って、部屋着に着替えた私は、ソファでくつろいでいる。



眠くなるって分かってるけど……、居心地がよすぎるんだよね……。



一樹くんはまだ帰ってきていない。



多分、あと30分くらいはかかると思う。



一樹くん……。



最近、一樹くんの様子がどこか変で。



急にハグをしてきたりとか、可愛いって連呼してきたりとか……っ。



キスは、あれからしてないけどっ、なんだか前よりずっと甘くなった。



そんな行動や言葉の一つ一つに反応してしまう私。



前に私のことを「嫌いだ」と言っていたのが嘘のように思える。



それに、まだ「玲奈」と呼ばれるのにも慣れなくて。



一樹くんの口から私の名前が飛び出すたび、わたしの心臓は音をたててしまう。



私が一樹くんの名前を呼ぶのは慣れてきたけど、呼ばれるのはダメみたい。