無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「そ、そんなことないよ……っ」




うぅ、照れてない、照れてない……。



そう繰り返すたびに、逆に顔は熱を帯びていってしまう。



意思とは反対に、体は言うことを聞いてくれないもので。




「……っ、やっぱり可愛いです。

そうやって、俺のせいで照れててください」


「……っ⁉」




次々に琥珀くんの口から飛び出す甘い言葉。



その一つ一つに心臓は音を立ててしまう。



いくら言葉をかけるのが幼なじみの相手とは言え、男の子だということに変わりはなくて。



変にそれを意識すると、余計に心臓は音を立てる。




「あれー、琥珀。

玲奈ちゃん口説いてるの?」




突然背後からそんな声がした。



私と琥珀くんは、ほとんど同時に振りかえる。



そこに立っていたのは、颯太先輩だった。




「……げ、先輩」


「……本当生意気だね、琥珀は……」