無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



せっかく話せるようになってきたのに、元通りになっちゃうよ……っ‼



そんな私の焦りとは裏腹に、琴葉ちゃんは打って変わってニコニコとした表情をしている。




「最近、一緒に登校してるし。

何があったの、玲奈~?」


「べっ、別に、特に何も……っ!」


「ふーん?」




本当に、何も変わらないんだ。



私は特に一樹くんに対して何もしていない。



ただ、なんだか一樹くんが……、ちょっとだけ優しくなったくらい……?



な、なにがあったんだろう……っ?



いいことでもあったのかな……?




「本当に、私……、一樹くんに対して何もしてなくて……」


「……一樹くん?」




訝しげな表情をして、琴葉ちゃんは私の言葉を反芻する。



……あ、やっちゃった……っ。



今まで染野くんって呼んでたのに、いきなり一樹くんって呼ぶようになったから……っ。