「玲奈っ⁉」


「わあっ⁉ どうしたの琴葉ちゃん⁉」




お昼休み。



お弁当を琴葉ちゃんの机で、向かい合わせになるように食べていると、琴葉ちゃんが突如大きな声を出した。



驚いて、思わず私も大きな声を出してしまう。




「ちょっと、どうなってるのっ⁉

やっぱり染野の様子がおかしい……!」


「えっと、そ、そんなことないんじゃないかな……?」


「そんなことあるのよ! ほら!」




琴葉ちゃんをなだめてみたけれど、まったく効果はなし。



それどころか、少し慌てたような様子で一樹くんの方を見やっていた。



私も琴葉ちゃんにならって一樹くんの方を見てみる。



すると、綺麗に私たちの視線が重なった。




「……っ!」




思わず息をのむ。



……っ、目があっちゃった……。



心拍数が急上昇して、どくどくと音を立てている。