意地悪そうな笑みを私に見せてから、颯太先輩はカウンターへと戻っていく。
「玲奈ちゃんのお金は、俺がおごってあげるね」
「えっ、そんな、悪いです……!」
「いいの、気にしないで。
俺がおごりたいだけだから」
「でも……」
颯太先輩、このことに関しては何も関係がないのに、お金を払わせるなんて申し訳ないよ……。
だけど颯太先輩が「いいからいいから」と言ってくれるから、その言葉に甘えることにした。
「ごめんなさい、おごらせちゃって……」
「玲奈ちゃんが気にすることは何もないよ。
俺、店員だしサービスしてあげる」
「あっ、ありがとうございます……」
何度もぺこぺことお辞儀をする。
すると先輩は、今度は琥珀くんの方をみて片方を口角をあげた。
「まあ、そういうことだから琥珀。
玲奈ちゃんの分まで払って、かっこつけることはできないよ」
「うわ……。
先輩って意外と薄情っすね……」

