無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



すると、琥珀くんは「んんっ!」と目を見開いて。




「おいしいです!」




と、笑顔で私に伝えてくれた。



その笑顔で、一気に力が抜けた私は、思わず椅子の背もたれに背中をぴったりとつけた。



うぅ……、この短時間で、一週間分の体力を使い切っちゃったような気がするよ……。



うなだれている私を見て、琥珀くんは小さく苦笑した。




「ごめんなさい、玲奈さん。

残りの時間はゆっくりしましょう」


「う、ん……」




琥珀くんの言葉にゆっくりとうなずく。



私がパンケーキを食べることを再開しようとしたとき、琥珀くんが何かを思い出したように声をあげた。




「……どうしたの?」


「えっと、玲奈さんに言いたいことがあって」


「言いたい、こと?」




琥珀くんの言葉を反芻すると、琥珀くんはゆっくりとうなずいた。



彼は、まっすぐに私を見つめると、瞳を三日月のように優しく細めた。