無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



なのに、琥珀くんはそんな私の心配とは裏腹に、なぜだか瞳が少しだけきらきらと輝いていた。



そのまま、琥珀くんは言葉を続ける。



その言葉に、思わず息をのんだ。




「好きな人は、いますか?」


「……っ、え……」




〝好きな人〟。



そう言われて、真っ先に思い浮かんだのはやっぱり染野くんで。



なぜだか、胸がぎゅっと苦しくなった。



これは叶わない恋だ。



叶うことなんてない恋。



今、染野くんは何をしているのかな……。



そんなことを、ふと思った。



部屋にいる? それとも、リビング?



ねえ、今何を考えてる?



あぁ、ダメだな私。



〝染野くん〟という単語が頭のなかに浮かんだだけで、こんなにもたくさんのことを考えてしまう。



やっぱり好きなんだなぁって、しみじみと実感してしまった。




『俺そこまで朝倉のこと嫌いじゃないかも』