鏡を見ながら、髪の毛をハーフアップに束ねた。
うんっ、変じゃないよね。
リビングでバッグにスマホなどの必需品を入れて、肩にかける。
「あれ、朝倉、どっか行くの?」
そんな私の様子を見て、ソファに腰かけてテレビを見ていた染野くんが私に聞いた。
話しかけてくれた嬉しさに、とくんっ、と胸が高鳴る。
わ、私、こんなに頻繁に心臓が跳ねてたら、キリがないかもしれない……っ。
「うん……っ。
琥珀くんと、スイーツ食べに行くの!」
「……は?」
「え……っ?」
私の言葉に、なぜか少し声が低くなった染野くん。
えっ、ど、どうしたんだろうっ。

