なんだか、太陽みたいな香りが鼻腔をくすぐる。
いいにおいだな……。
腕の中で感じる違和感の正体を突き止めるため、俺は目をゆっくりと開いた。
そんな俺のぼんやりとした視界に映ったのは、まっすぐに俺を見つめる―――赤面した、朝倉の姿だった。
は……?
なんでここに朝倉がいんの……?
いや、違う。
ただ……、寝ぼけているから見間違いかもしれない。
幻覚が見えてるだけかもしれない。
そう思って、数回まばたきを繰り返す。
だけど、そこにいるのは紛れもない朝倉で。
これでもかと思うくらい顔を真っ赤に染めているのに、俺をまっすぐに見つめている朝倉。

