そんな私の思いとは裏腹に、染野くんは意味が分からない、というような表情をして私を見ていた。
えっ、私、変なこと言ったかな……?
「……違う。
ご飯はハンバーグでいいよ」
「……そうですか?」
よーし、じゃあハンバーグを作ろう!
開けっ放しになっていた冷蔵庫から、食材を取り出す。
七時半には、絶対にご飯が食べられるようにしなくちゃ……!
染野くんの口に合うといいなぁ……。
おいしいって言ってもらえるように、頑張って作ろう!
料理は好きだもんっ!
料理で少しでも、見直してもらえるように……!!
そんな思いを胸に秘めながら、私は調理を始めたのだった。

