これ以上呆れさせちゃうのは、さすがに避けたい。
なんて思ってしまうのは、自己中心的なのかなぁ……。
「……ご飯」
「えっ?」
染野くんが何かをつぶやいたのだけれど、うまく聞こえなかったので聞き返す。
「もう遅いし、ご飯は食べに行く?」
「へ……?」
食べに行くって、外食に行くってことだよね?
でも、それってお金がかかってしまうし、移動するのにも少し時間がかかってしまう。
「だ、大丈夫です!
遅くなっちゃったんですけど……、ちゃんと作ります!」
私にできることは、これくらいなので。
そうつけたして、染野くんの方を見る。

