……ううん、違う。
染野くんにこれ以上呆れられたらどうしようって、迷惑かけたらどうしようって……。
そんな気持ちが大きかったんだ。
そんな感情が、私を支配していたんだ。
でも、染野くんの表情を見る限り、私に対してそんな感情は抱いていなさそうで。
ほっと、一安心する。
「今朝は、ごめん。
寝ぼけてて、無意識に腕、つかんでたっぽい」
申し訳なさそうに下がった眉。
彼のこんな表情を見るのは初めてで、少しだけ驚いてしまう。
やっぱり雰囲気、柔らかくなった、よね。
なにか、いいことでもあったのかな……?
なんて、少しだけ不思議に思ってしまった。

