無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



あっ、違う。


ごめんなさいじゃなくて、ありがとうを言うべきだ。


彼の親切心に触れて、感謝をしたいと思ったのだから。



「届けてくれて、ありがとうっ。
琥珀くん、心優しいから、拾ってくれたのが琥珀くんでよかった」



……たかがお金ごときで大げさかな。


でも、いいよね。


誰かに感謝することは、きっと悪いことではないはずだ。


琥珀くんに向かって、にこっとほほえみかける。


すると、琥珀くんは少しだけ驚いたように目を見開いたあと、ふいっと私から視線をそらしてしまった。


あ、あれ……?


私、そんなに変なこと言っちゃったっ?


なにか、気に障ることを、無意識にしてしまったのかも……。