無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



ん……? なんだろう?


その手の中で、何かがきらりと光っている。


手に持っていたスプーンを置いて、それをのぞきこんだ。



「え……っ?」



その手の中には、私が落としたはずの500円玉があった。


え、嘘、なんで……?



「なんで、琥珀くんが、これを……?
私が落としたやつだよね?」



必死になってあたりを見渡したけど、見つからなかったのに。


驚きを隠せないまま質問すると、琥珀くんは「はい」と表情ひとつ変えず答えた。



「玲奈さん、オムライス売り場のところで、お金ぶちまけてましたよね?」

「えっ、み、見てたの?」