無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



こんな私のいいところなんて、これっぽっちもないもん。



「えっと……。じょ、冗談だよね?」

「ううん、本当よ?」



私の質問に、真顔のまま即答で答える琴葉ちゃん。


え……っ?


いやいやいやっ、きっと何かの手違いに決まってる。


うんうん、きっとそうだよね。


琴葉ちゃんはきっと何かを誤解してるんだ。


琴葉ちゃんの中での私は美化されすぎてる。



「あの、玲奈さん」



なんて悶々と考え事をしていたとき、私の頭上から少しだけ低い声がぽとりと落ちた。


とっさに声のした方を振り向く。


すると、そこには見慣れた幼なじみの姿があった。