無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



そして、煩わしいほど、顔がどんどん熱を帯びていく。



「じゃあ、お昼休みにごめんね。
また今度迎えに行くね、玲奈ちゃん」

「……っ!?」

「あ、あと。
僕のこと、颯太ってよんでね、ぜひ」

「そ、颯太、先輩……?」



私がそう言うと、先輩は満足そうに笑って、教室から出ていってしまった。



『また今度迎えに行くね、玲奈ちゃん』


む、迎えにくるってなに……!?


しかも、さらっと名前呼びしてるし……!


速くなった鼓動は収まることを知らないのか、ずっと跳ねたままだ。


そして、顔の熱もなかなかひかない。


だから、熱を手で冷まそうと、頬に両手の手のひらをそえた。


分からないことばっかりで、一瞬の間、放心状態に陥る。


ただ、一つだけ分かるのは。



……とんでもない人に、目をつけられてしまったということ。