気まぐれヤンキーくんのあまのじゃくな溺愛。

鳳君と天翼さんは呼吸が合う仲がいい兄弟だった事。
鳳君は中3の夏休み明け前までは【last】の幹部メンバーだった事。
───夏休み真っ最中の8月中旬、【Snake】というチーム名を改名した【Viper】に理不尽な喧嘩をやられて、鳳くんは【last】から離れた事。

【last】に聞いたことを全て包み隠さず話し終わると、ため息を盛大に吐いた鳳君。

「はぁ〜…そこまで知られてんのかよ。ったく、これだと言わない方が無理あるよな。
どーせ俺が言わなかったらまたあいつらに聞くだろうし」

観念した鳳君は一言二言を文句を言った後、私を真っ直ぐ見て口を開いた。

「仕方ないから、小鳥には教えてあげる。───俺と兄貴の過去」
「!」
「ただし他の奴には内緒な」

それから鳳君は、いつもの気怠けさを一切出さずに、1つずつ説明してくれた。
小さい頃はすごく仲良しだった事。小さい頃からいつも自分を守ってくれた頼もしいお兄さんだったって事。
お兄さんに【last】に誘われた事。2人とも喧嘩強かった事。
────【Viper】との喧嘩で自分を庇ったせいでお兄さんが大怪我をした事。
そして今、自分みたいな弱者がそこには居てはいけないと思って中2の夏休み明けに離れた事。 

全部、今鳳くんがありのままの本心で話してくれたと思った。

「俺が弱虫で臆病だったから、大切だった皆や兄貴を守れなかった。
なのに、それでも皆は俺を一切否定しなかった。
そんな皆に対して俺は罪悪感が湧きまくった。何で責めてくれないんだって思って心苦しかった」