「どしたの葉月?」
「どしたのじゃないよもー!美織がずっと寝てるせいであのガネセン私に当ててきたんだからね〜」
ガネセンとは先ほど遅刻したとき校門の前に立っていた、川村先生のことだ。
メガネをかけているだけでガネセンと呼ばれ、若いから相当舐められてる、先生に興味がない私でもなかなか可哀想だと思う。まぁどーでもいいけど。
「それはご愁傷様。」
「まぁ美織が一緒に移動教室行ってくれるなら許そう〜!」
「わかった」
「お!珍しくない?やったー」
「別に。」
なんて感情が表に出る子なんだろう。
そして何度も思うが、なんで私なんかと一緒にいたがるのだろう。
どこからどう考えても私と性格が真反対だし、この子みたいな性格ならもっと面白い人といればいいのに。


