この一歩も君となら


 ある日、私が学校に行くとまず上履きがなかったのだ。でもまぁいつものところだろう。靴下のまま三階にあがりゴミ箱のなかを探す。
 やはりあった。もうこの手にはなれてきた。
 授業の時間になり準備をしようとすると教科書もない。またか。でも授業なんて寝てれば終わる。

 ――さん
 ――かわさん
 にしかわさん!!

 「はい、なんですか」
 いつのまにか寝てたみたいで頭を上げる。
 なんだ。先生か。
 「なんですか?」
 「なんですかじゃありません、授業中ですよ。それと西川さん。松下さんの教科書を持ってる?」
 何言ってるのこの人?
 「なんの話ですか?」
 「西川さん。松下さんの教科書盗んだってほんと?」
 「美織が聖奈(せいな)の教科書とったんだろ!早く返してやれよ」
 と学年で一番人気がある蓮くんがいう。
 きっとこの女子たちにそそのかされて聖奈の味方をしているのだろう。
 聖奈においては私へのいじめ半分と蓮くんに守ってもらいたいというのが半分ってところか。
 私蓮くんと、友達になれると思ってたのにな。
 「私見てたよ」「え私も」「私も」
 どいつもこいつも嘘ばかり。そんなに私をいじめたいのかな。それにそこまでして蓮くんや聖奈に好かれたいのか?
 「先生ね、犯人扱いするつもりは、、」
 もういい、最終手段だ。
 「あの。先生、」