「茉莉は、良い子ね?」 それからは、これがお母さんの口癖になった。 何度も。 繰り返し私の髪を撫でながら、些細な事で誉めては、大袈裟に喜ぶ。 ーーーー莉茉に、軽蔑の目を向けて。 その胸の内に、“秘密”をバラされる事への恐怖心を隠しながら。 「………………お、母さん?」 困惑する莉茉。 当たり前だ。 だって、そうされる事の理由が、莉茉には何一つ分からないんだから。