「っっ、バカ。」 頬を染め、潤んだ瞳で俺を見上げる莉茉。 ほっそりとした身体が黒いドレスを纏う姿は、何とも言い難い色香を放っている。 「………。」 思わず、無言。 俺が選んだドレスだが。 ………………拐っちまうか? ホテルなんだから、空いてる部屋ぐらいあるだろう。 邪な考えが、頭の中を支配する。 良い案なんじゃ、ないか? 「………暁様?」 「あ?」 「控えて下さい。」 後ろに控える大雅に視線を向ければ、冷ややかな目を寄越しやがった。