「………………キレられる、よな…。」 あぁ、胃が痛い。 溜め息を吐き出した俺は、携帯電話の着信履歴から、暁の番号を表示させる。 そのまま、発信しようとした。 まさに、その時。 「………………っ、莉茉っ!」 駐車場内に、暁の悲痛な声が響き渡った。 「………っっ、」 ま、さか。 たらりと、嫌な汗が流れ落ちる俺の頭の中で、一番、最悪な事態が駆け巡る。 胸騒ぎに、走り出す。 ーーーー無事でいてくれ、莉茉ちゃん。 そう、願いながら。