「これまでずっと、自分だけが苦しんで、不幸なんだと思ってた。」 私だけが、被害者なんだって。 自分の考えだけを、正当化していたの。 でも、違って。 莉茉。 きっと、貴方もあの家の中で藻掻き、苦しんでいたんでしょう? 「ねぇ、どれ程、辛かったの?」 「………。」 「………、苦しかった?」 茉莉は、答えない。 視線さえも、病室の窓の外を向いたまま。 ………………それが、やっぱり、悲しかった。