「私は、暁が倒れないか心配だよ。」 何よりも、私を優先させる暁だから、心配になる。 こんな事になるなら、引き止めようとしてくれたあの時、側から離れなければ良かった。 「っっ、」 ぐっと、唇を噛み締める。 そうしていれば、ここまで誰も傷付かなくて済んだはずなのに…。 後悔ばかりが、私の胸に巣くう。 「………莉茉、唇を噛むな。」 私の唇に這う、暁の手。 優しくて。 労るような、その手は。 ーーーーーとても、温かかった。