「俺にとっては、親父との約束よりも莉茉の方が大事なんだよ。」 紛れもない、俺の本心だった。 「………暁…。」 瞳を潤ませる莉茉をゆっくりと引き寄せれば、素直に俺の腕の中に身を任せる。 全身で頼られているようで、その仕草が堪らなく愛おしく感じた。 「大切なのは、お前だけだ。」 俺の唯一無二は、莉茉1人。 そんな莉茉を、無理矢理に学校に通わせる必要はねぇ。 ……だが…。 「莉茉?」