寵愛の姫 Ⅲ【完】




「初めまして、莉茉さん?」



ふわりと微笑んだ彼。



「……、初めまして。」



そんな彼をじっと見つめる。




絡まる視線。





……あっ…



似てる。


ーーーー目元が暁と一緒。





そう思ったら、単純で。


ゆるりと、緊張が和らぐ。



「よろしく、朔くん?」



微笑んだ私に、一瞬だけ驚いたような表情を浮かべた朔くんは、直ぐに満足そうに笑った。