寵愛の姫 Ⅲ【完】



そんな不安が私の頭を支配する。



「っ、」



………怖い。



実の両親にさえ、嫌われた私だ。




ここにいる、暁の“家族達”に受け入れてもらえるのだろうか…?






考えるだけで怖くて。


身体がすくむ。





拒否られ、捨てられる恐怖。



暁が側にいてくれても、私に染み付いた癖はなくならないみたいだ。




でも、

ーーーーそんな私を救い上げてくれるのは、やっぱり貴方だね。



「莉茉。」



怯える私の腰に暁の腕が回り、自分へと引き寄せた。