「さぁ、行きましょう莉茉ちゃん。」 お母さんに手を引かれて、必然的に座っていたソファーから立ち上がる。 「えっ?……、でも…。」 ちらりと隣に視線を向ければ、仕方がなさそうに暁も立ち上がった所で。 どうやら、一緒に行ってくれるらしい。 ほっとしていれば。 「大丈夫よ、莉茉ちゃん。暁が貴方を離す訳がないもの。」 「っっ、」 立ち上がった暁を見て笑うお母さんにこっそり囁かれた私は、顔を赤らめるしかなかった。