「莉茉、帰るぞ。」 一刻も早く、甘い莉茉の身体を味わい尽くしたい。 止まる事を知らない、欲求。 「っ、でも…。」 「うん?」 「………、まだ、吹奏楽部の演奏、見てないし…。」 莉茉が目を泳がせる。 欲情を孕んだ瞳で抗うのは、まだ俺に溺れきっていないからか。 「………………まだまだ、だな。」 「………?」 ふっと、自嘲気味に笑った俺を、不思議そうに見上げる莉茉の頬を撫でた。