寵愛の姫 Ⅲ【完】



「っっ、」



目の前の女が、目を見開く。





何がいつもと違う、だ。






どうせ、俺の表面しか見えていないくせに。



「勘違いしないでくれる?」

「………勘、違い?」

「ちょっと愛想良くしただけで、俺を知った気になるな。」


反吐が出る。




知った気になった、目の前の女に。



「っ、酷いっ…。」

「酷い?」



涙目の女の呟きに、俺は鼻で笑った。



「酷いのは、どっちだよ。」


「え?」


「裏であんたらが神無にしてる事を、俺が全く知らないとでも思ってる?」



ーーーーなぁ、俺を馬鹿にするのも、いい加減にしろよ?





そう、吐き捨てれば、目の前の馬鹿な女達が顔を真っ青にさせて、唇を噛み締めた。