寵愛の姫 Ⅲ【完】



「………………さて。」



クラス内の人達に向き合った俺は、にっこりと微笑む。



「何も気にせず、このまま文化祭を続けて?」



まぁ、お客さんも気まずそうだけれど。





今日の文化祭は、まだ終わってない。



「さぁ、早く。」

「「………。」」



笑って促せば、顔を見合わせた何人かが、こくりと頷いた後、接客へと戻る。






うん、優秀だね。





流石は、桜樺の生徒の事はある。








………………それでも。



「朔くん、一体、今日はどうしたの?」




こんな馬鹿はいる訳で。