寵愛の姫 Ⅲ【完】



「ふふ、では、後はお願いしますよ?」


「あぁ、莉茉に触れようとした事を、きっちりと後悔させてやるさ。」



にひるに、天野先輩が笑った。







それも、一瞬で。



「ーーー連れて行け。」




冷たく吐き捨てた天野先輩の命令に、数人の龍神の面子が機敏に動き出す。








そして、最後に。



「高崎莉茉に手を出せば、俺達、龍神をも敵に回すと思え。」



ぐるりと、教室内を見渡した天野先輩は、忠告を落としてから出て行った。