「ね、暁?」 必死に、お願いをする。 何もしないでって。 目で、暁に訴えた。 「ーーーーー分かった。」 甘く微笑んだ暁が、私の腰に手を回し、自分の方へと引き寄せる。 「莉茉、どこに行きたい?」 私を見下ろす暁の瞳は穏やかで、その身に纏っていた殺気も、綺麗に霧散した。 「えっと…。」 「うん?」 「少し、何か食べたいかな?」 それに、戸惑いつつ。 暁の気が変わらない内にと、私がリクエストすれば、額に落ちてくる口付け。