「ん?」 「………………なっちゃったんだよね…。」 「なっちゃった?」 何がだ? 怪訝に思い見つめれば、気まずそうに莉茉が俺から視線を逸らした。 「莉茉?」 「………。」 莉茉が無言で、手に持っていたカップをテーブルにそっと置く。 「………暁、怒らないでね?」 上目遣いで莉茉が、じっと俺を見つめる。 怒らないで? ………って、事は。