「………、劇はないよ。」 「だよね…。」 神無と頷き合う。 ………………良かった、私だけじゃなくて。 「うーん。」 神無がじっと、黒板に書かれた案を凝視する。 その顔は、真剣そのもの。 「この中で無難なのは、喫茶店かな。」 ぽつりと、神無か呟く。 「………喫茶店。」 なるほど。 確かに、この案の中から選ぶんだったら、喫茶店が無難かも知れない。 神無の呟きに頷きながら、ずらりと出し物が書かれた黒板を、私はぼんやりと眺めていた。