寵愛の姫 Ⅲ【完】



「………、私、さ?」


「ん?」


「文化祭に参加した事ってないんだよね…。」



神無に、苦笑いを浮かべる。








茉莉の“噂”で、嫌われ者だった私。





当然、文化祭に参加させもらえる訳もなく。






まぁ、全く興味がなかったから、それでも良かったんだけどね?




だから、今回が初参加な訳で。





正直言って、私に何をしたいのかと聞かれても、文化祭の知識かないから、分からない。



「………………え?」



驚きの声を上げた神無の顔が曇る。



「………神無?」

「っっ、」



それも一瞬で。




顔を覗き込んだ私に、神無は直ぐに、にっこりと笑みを浮かべた。