「………………、そっか、違うんだ…。」
1人、何度も頷く神無。
「ねぇ、神無?」
「…ん?」
「神無って、初等科から桜樺学園なんだね?」
「うん、そうだよ?」
ふわりと、神無が微笑む。
ーーーーーー少しの陰りを宿して。
「………、私の家、“お金だけ”はあるから。」
「………………そっか。」
寂しげに呟いた神無に、私なの似た“匂い”を感じた。
………………家に何かがあるんだと。
「じゃあ、桜樺の先輩である神無に、色々と聞かないとね?」
「ふふ、任せてよ、莉茉。」
神無と2人、くすくすと笑い合った。



