寵愛の姫 Ⅲ【完】

ねぇ、教えてよ。



「ーーーーーお父さん、お母さん。」



私と茉莉の違いは、何？







分からない。








同じ両親の子供で、そっくりな顔なのに。








どうして、私だけが愛されなかった？








………もう、何1つ、分からないよ。








両親が望んだ通りの、娘になれなかった私が、いけなかったの？







久しぶりに２人に会って呼んだ“それ”は、何でか、もの悲しく聞こえ。





ーーーー私の胸を、締め付けた。