「水瀬さん、私が妻にと望むのは、莉茉さんしかいない事を、覚えておいて下さい。」 どこまでも、莉茉が優先。 そう、感じ取った瞬間、私の中で、高崎暁に対する一切の興味が失せる。 だって、そうでしょう? 私、疲れるから、無駄な労力は使いたくないの。 「………………あーぁ、良い男なのになぁ。」 小さく、唇を尖らせる。 ちょっと、残念。 ふふ、高崎暁を落としたら、莉茉の悲痛に染まる顔を見る事が出来たのにね?