「………何だと?」 「育児放棄に、虐待ですよ。」 莉茉ちゃんの父親が、不愉快そうに眉をひそめる。 「高崎さん、君が何を言っているのか、私には全く分からないのだが?」 「おや、両方とも貴方の妻が、娘さんにしてきた事ですよ。」 「!?」 淡々と語る暁に、莉茉ちゃんの父親は息を飲み、その目を大きく見開く。 「………っ、まさか……。」 否定の声は震え、顔に現れていたのは、驚愕。 「っっ、」 絶句する夫の隣では、莉茉ちゃんの母親が顔面蒼白になり、びくりと肩を跳ね上げた。