「………。」 「………。」 無言の攻防の末。 ーーーー折れたのは、大雅。 「………………はい、やらせて頂きます。」 がっくりと肩を落とした大雅は、俺の差し出した書類を素直に受け取った。 よしっ。 このままいけば、予定より早く帰れるな。 「………うぅ、有能な自分が恨めしい。」 「馬鹿な事を言ってねぇで、お前は早く渡された仕事をして、さっさと終わらせろ。」 ぶつぶつと呟く大雅に鼻で笑った俺が、違う書類を手に取り、視線を落とそうとした。 ………………その瞬間。