寵愛の姫 Ⅲ【完】



てか。



………………こいつは、いつまでここに居座るつもりだ?


「………はぁ。」



溜め息を吐き出し。




大雅へのムカつきを押さえながら、書類に並ぶ文字や数字に目を通していく。







ーーーなのに。



「それにしても、暁が莉茉ちゃんにピンクゴールドの指輪を送るとはなぁ。」



そんな俺とは対照的に、楽しげに笑みを浮かべながら声を弾ませる馬鹿。




………………本当、邪魔にしかならない。