「あぁ、流石に指にするのは駄目だけど、学校の間はネックレスに通しておけば大丈夫だろ。」 「そう、良かった。」 ほっと、胸を撫で下ろす。 良かった、これで学校の間も指輪を手離さずに済む。 「莉茉?」 「うん?」 見上げた私を、妖艶に微笑んだ暁が見下ろす。 「結婚指輪は、もっと良いものを買ってやる。」 「………………、っ、」 暁の言葉の意味を理解した私は、目を見開いて固まった。