「ふふ、ありがとう。」 笑みが零れ落ちる。 そんな私を見て、暁も嬉しそうに口角を上げた。 「そうだ、暁。」 「ん?」 「指輪って、学校にしていって良いの?」 それが気掛かり。 生徒の服装に比較的、慣用な桜樺でも、アクセサリー類はいかがなものか。 この指輪は、これ以上ないってくらいの、私の宝物なんだもん。 一時も、手離したくはない。